自然冷熱を活用した貯蔵農産物のブランド化と貯蔵システムの開発

(新たな農林水産政策を推進実用技術開発事業、農林水産省、平成20~22年度)

概 要

雪氷エネルギーを利用した低コストで安定的な農産物貯蔵システムの技術開発、および貯蔵農産物のブランド化を目指す。札幌・苫小牧・帯広で貯蔵実験を行う。帯広では帯広農業高校にヒートパイプ型凍土低温貯蔵庫を設置、ズコーシャの敷地内に雪山利用型貯蔵施設を設置、各種検証を行いながら自然冷熱を活用した農産物貯蔵システムの技術開発を行う。

参加機関

帯広畜産大学(中核機関)、北海道大学大学院農学研究室、日本データサービス(株)、(株)ズコーシャ、NPO北海道雪氷利用プロジェクト、NPO雪氷環境プロジェクト

背 景

既往の研究により、米等の穀類は「温度5℃以下、湿度70~85%」、ジャガイモなどのイモ類は「温度0℃から3℃、湿度95%以上」で貯蔵した場合、数年間は鮮度保持が可能であることが証明されている。このような低温貯蔵は、現在主に電気冷蔵によって実現されているが、エネルギーコストが高いためほとんど普及していない。雪氷等を冷房や貯蔵に利用した実験的施設はいくつか建設されているが、初期建設コストが大きい、熱効率のよい貯蔵施設の構造、温度ムラのない送風システムなど、課題も多く残されており、実用化に至っていないのが現状である。
一方、わが国の食糧自給率は約39%で先進諸国の中で最下位の水準にあり、食糧自給率を高め、安全・安心な食料を安定的に供給することが必要となっている。

開発プロジェクト

本プロジェクトでは、
  1. 地域に対応した自然冷熱(雪・氷・凍土)を活用した貯蔵システムの開発
  2. 貯蔵農産物等の品質の検討と各種調査・試験
  3. 貯蔵システムに関わる低コスト化の検証
  4. 実現によって期待できる効果の検証
  5. 実現に向けたモデルの策定
により、省エネルギーかつ低コストの食糧貯蔵システムの設計基準と標準モデルを作成することによって、自然冷熱を活用した大規模長期食糧貯蔵の技術的なガイドラインを確立することを目標とする。また、米・野菜、乳製品等の貯蔵特性に関与する支配要因を解明し、これらの鮮度保持制御技術を開発する。さらに、貯蔵特性を生かした新たな地域ブランドの開発や安定出荷システム等を研究し、農産物の高付加価値化と地域の活性化を図る。

貯蔵システム概要図・全景写真


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